フローリングを重ね張りでリフォームを検討されている皆さん、成功への道筋は意外と険しいかもしれません。
既存の床の上に新たな床材を施工する重ね張りには、思わぬ落とし穴が潜んでいるからです。
床の高さが上がることによる段差問題や、床下の状態が分からずカビや腐食に気付かないリスクなど、失敗事例は少なくありません。
今回は、フローリング重ね張りを成功させるための情報を提供します。
重ね張りで失敗しやすい主なポイントは、床の高さが上がることで生じる段差問題、床下の状態を確認できないことによるリスク、そして適切な床材選びです。
床材の厚みによってドアや建具との干渉、段差による転倒リスク、そして床下の状況によってはカビや害虫の繁殖、床鳴りの発生といった問題が起こる可能性があります。
これらの問題を事前に予測し、適切な対策を講じることで、失敗を回避できます。
重ね張りを行うと、新しい床材の厚み分だけ床の高さが上がります。
一般的なフローリング材は12~15mmの厚さがあり、この分だけ床が高くなるため、ドアや建具との干渉、段差の発生が懸念されます。
特に、低い敷居や床に近い位置にある建具は開閉できなくなる可能性があります。
解決策としては、事前に床の高さを測定し、ドアや建具とのクリアランスを確認することが重要です。
クリアランスが不足する場合は、ドアの調整や敷居の交換、段差解消用の見切り材を使用するなどの対策が必要です。
また、重ね張り専用の薄い床材を使用することで、段差を最小限に抑えることができます。
重ね張りは既存の床材の上に施工するため、床下の状態を確認することができません。
床下にカビや腐食、害虫の被害などが隠れている可能性があり、そのまま重ね張りしてしまうと、新たな問題を引き起こす可能性があります。
床下の状態を確認するには、既存の床材の一部を剥がして点検する、または床下点検口から確認する方法があります。
もし問題が見つかった場合は、適切な補修や処理を行う必要があります。
床下の状態を事前に確認することで、重ね張り後のトラブルを未然に防ぐことができます。
床材選びは重ね張りの成功を左右する重要な要素です。
重ね張りには、一般的なフローリング材だけでなく、薄型で軽量な専用床材も使用できます。
床材の厚さ、材質、耐久性などを考慮し、既存の床材やリフォーム後の用途に適したものを選択することが重要です。
また、耐水性や防カビ性なども考慮し、使用する場所や環境に合った床材を選ぶ必要があります。
例えば、キッチンや浴室など水回りには、耐水性に優れた床材を選ぶことが重要です。
重ね張りの施工は、既存の床材の状態を十分に確認した上で慎重に行う必要があります。
既存の床材が不安定な場合、新しい床材を施工しても、床鳴りや剥がれなどの問題が発生する可能性があります。
施工前に既存の床材の補修や下地処理を行うことが重要です。
また、施工手順を正確に守り、適切な接着剤や工具を使用することも重要です。
段差問題は、重ね張りにおける最も一般的な失敗事例です。
床の高さが上がったことで、ドアが開かなくなったり、つまずいて転倒したりする事故が発生する可能性があります。
予防策としては、事前に床の高さを測定し、ドアや建具とのクリアランスを確認すること、段差解消用の見切り材を使用することなどがあります。
また、薄型床材を選択することも有効です。
床下でカビや腐食が発生していたにもかかわらず、重ね張りを行った結果、カビが繁殖したり、床が腐食したりするケースがあります。
予防策としては、施工前に床下の状態を点検し、問題があれば適切な処理を行うことです。
床下点検口から確認できない場合は、専門業者に依頼して点検してもらうことがおすすめです。
不適切な床材を選択することで、耐久性が低かったり、変色したり、剥がれたりするなどの問題が発生する可能性があります。
適切な床材を選択するには、使用する場所、環境、用途などを考慮し、材質、厚さ、耐久性などを確認する必要があります。
耐水性、防カビ性なども重要な要素です。
経験や知識が不足した業者に施工を依頼することで、施工不良やトラブルが発生する可能性があります。
信頼できる業者を選ぶには、実績や経験を確認すること、業者選びのポイントを確認すること、口コミや評判を確認することが重要です。
綿密な計画をせずに重ね張りを行った結果、施工途中で問題が発生したり、仕上がりに不満が残ったりするケースがあります。
事前準備としては、床の高さを測定し、ドアや建具とのクリアランスを確認すること、床下の状態を点検すること、適切な床材を選択すること、施工業者を選ぶことなどがあります。
フローリング重ね張りは、費用を抑え、工期を短縮できる魅力的なリフォーム方法ですが、床の高さが上がる、床下の状態が確認できないといったリスクも伴います。
本記事で紹介した段差問題、床下トラブル、床材選び、施工業者選び、事前準備といったポイントに注意し、綿密な計画と適切な対策を講じることで、失敗を回避し、理想のリフォームを実現できます。
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