コラム

分譲マンションリフォーム可能範囲と費用相場事例解説

2025.10.17 

分譲マンションを購入後、自分らしい空間にリフォームしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。 しかし、戸建て住宅とは異なり、分譲マンションではリフォームできる範囲が制限されているケースがあります。 そのため、マンションのリフォームについて、その範囲や具体的な工事例などを解説します。

分譲マンションのリフォーム範囲

専有部分と共有部分

分譲マンションにおいて、リフォームできる範囲は、専有部分と共有部分に分けられます。 専有部分は、居住者個人が自由に改修できる自分の部屋の部分です。 一方、共有部分は、複数の居住者が共有する部分であり、原則として個人のリフォームは制限されます。 例えば、共用廊下や外壁などは共有部分に該当します。 また、専有部分と共有部分の境界線は、管理規約やマンションの構造図で確認できます。 さらに、不明な点があれば、管理会社に確認することをお勧めします。

管理規約で定められたリフォーム範囲

多くのマンションには、管理規約でリフォームに関する制限が定められています。 例えば、床材の種類や壁の色、設備機器の交換に関する規定などが含まれています。 なぜなら、管理規約は、マンションの維持管理や居住者の快適な生活を守るために制定されているためです。 そのため、必ず遵守する必要があります。 また、規約に違反するリフォームを行うと、管理組合から是正を求められたり、罰則が科せられる可能性もあります。 したがって、リフォームを始める前に、管理規約を必ず確認し、禁止されている工事がないかを確認しましょう。

管理組合への申請が必要な工事

管理規約によっては、リフォーム工事を行う前に、管理組合への申請が必要な場合があります。 特に、大規模な工事や共有部分に影響を与える可能性のある工事は、事前に申請し、承認を得ることが求められます。 例えば、配管の変更を伴う工事などが該当します。 申請時には、工事内容の詳細な計画書や図面を提出する必要があります。 なぜなら、管理組合の承認を得ずに工事を進めると、トラブルに発展する可能性があるからです。

大規模修繕との兼ね合い

マンションでは、定期的に大規模修繕工事が行われます。 大規模修繕工事は、建物の耐久性や安全性を確保するために必要な工事であり、外壁塗装や防水工事などが含まれます。 リフォーム工事と大規模修繕工事が重なると、工期が延びたり、費用が増加したりする可能性があります。 一方で、大規模修繕工事のタイミングに合わせてリフォームを行うことで、費用を抑えられる場合もあります。 そのため、リフォーム工事を行う際には、大規模修繕工事の予定を管理会社に確認し、スケジュールを調整することが大切なのです。

リフォームはどこまでできる?具体的な工事例

壁のクロス張り替え

壁のクロス張り替えは、比較的容易にできるリフォームといえます。 専有部分であれば、管理規約に制限がない限り、自由に色や柄を選ぶことができます。 しかし、クロスを剥がす際に下地の状態によっては、追加の費用や工期が必要になる場合があります。 そのため、事前の確認が重要になります。 仕上がりのクオリティを重視するのであれば、専門会社に依頼するのがおすすめです。

キッチンの交換

キッチンの交換は、比較的規模の大きなリフォームです。 既存のキッチンと新しいキッチンのサイズが異なる場合、配管や電気工事が必要になる場合があります。 また、キッチン交換は、管理規約で制限されている場合や、管理組合への申請が必要な場合があります。 さらに、システムキッチンを導入する場合は、機能やデザインによって費用が大きく変動します。 そのため、予算に合わせて適切なキッチンを選ぶことが大切です。

浴室の改装

浴室の改装も、規模の大きなリフォームといえます。 ユニットバスの交換や、バリアフリー対応の改修など、様々な工事を行うことができます。 浴室の改装は、防水工事なども含むため、専門業者に依頼することが重要です。 また、排水管などの共有部分に影響を与える可能性があるため、管理組合への申請が必要になる可能性もあります。 加えて、最新の設備を導入することで、快適性や省エネ性を向上させることも可能です。

床材の変更

床材の変更は、比較的容易に行えるリフォームです。 しかし、床材の種類によっては、防音性能や耐水性に影響を与える場合もあります。 そのため、管理規約で制限されている場合や、管理組合への申請が必要になる可能性があります。 例えば、遮音等級の高い床材を使用することが求められる場合があります。 また、床暖房を設置する場合には、大掛かりな工事が必要となる場合もあります。

まとめ

分譲マンションのリフォームは、個人の所有物である「専有部分」に限られます。 ただし、工事内容は「管理規約」で定められているため、水回りや床材の変更などは事前の確認が必須です。 理想の空間を実現するためには、まず規約で定められた範囲と手続きを把握し、計画を進めることが重要です。

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